YOKOHAMA 次世代 EVレーシング試乗会(2007)

ヨコハマが支援する次世代EVレーシングカー。
片山右京氏、近藤真彦氏が驚いた、その実力とは。

走行写真1

2007年4月に行われた次世代EVカーの試乗会に片山右京、近藤真彦の二人が訪れた。場所は茨城県にある筑波サーキット。ガソリン車に対して地球への負荷が4分の1だとされるEVカー、その開発は地球にとって急務だとされている。

まず片山がEVフォーミュラ「Formula EV X-01」で疾走。近藤がEVカート「ZEK-03Li」でラップ4周を刻んだ。サーキットにはタイヤがコーナーを攻める音だけが響く。ピットは上空から見下 すヒバリの声が届くほどの静けさだ。

「面白い、面白い。まるでターボみたいで速いよ、これ。欲しい!」ピットに戻った近藤の第1声が弾んでいる。 「電池で走っていることを忘れるくらいパワーがあって、でも音がないでしょ。不思議な感じでしたねえ。振動もないんですよ。まるで応接セットに座ったまま走っている感じ。ヨコハマがEVカーの開発支援という、タイヤじゃないところでも環境に取り組む。素晴らしいと思いますね。流行だからじゃなくて長くやっ てもらいたいですね

走行写真2

片山と近藤がEVカートで4周オンリーのミニバトルを演じることになった。スターティング・グリッドに並ん だ二人の間に小さな火花が散る。フラッグが振られバトルが始まった。
スタートで片山が誘うように近藤を送り出す。すぐに後を追って片山が第1コーナーに飛 び込んでいく。前を逃げる近藤は隙を見せまいと踏ん張る。2周目のラップで片山が近藤をかわした。
そのまま逃げ切るかと思われた4周目、第2コーナーで片 山がスピン。脇をすり抜けた近藤がそのままチェッカー・フラッグを受けた。
片山が発した第1声は「負けて悔しい!」EVカーが片山の遊び心にも火を点けていた。

片山はヨコハマに対し、タイヤメーカーとして次世代の車に対する新たな探求心が必要だと提言する。「次世代のエコカーっていうのは、スポーツタイヤを作っているヨコハマこそがやらなきゃいけない課題です」

これまでモータースポーツがタイヤの性能に返してきたフィードバック。それがまたエコという新しい視点でも、タイヤの未来にとっても必要だと実感した試乗会となった。